テスト自動化ツールの導入が増えている昨今、テストエンジニアとして生き残るために3つのスキルを身に付ける必要がある。
1つ目は、テスト仕様書の作成スキルである。テスト仕様書は、テストの対象となるソフトウェアが要件定義書の定義に沿って動作するかどうかを確認するための文書である。テスト仕様書の出来具合によってソフトウェアの品質が左右されるほど重要な位置付けとされている。テスト自動化ツールを導入しても、ツールはテスト仕様書に沿ってテストを行うだけなので、ツールとの差異化を図り、テストエンジニアとしての価値を高めるスキルであると言える。
2つ目として挙げられるのは人と関わるときに重要になるコミュニケーションスキルだ。ソフトウェアは1人で開発するわけではなく、複数のメンバーで開発するものなので、開発メンバーと円滑な関係を保つことが大切である。テストの前の上流工程に関しても必要に応じて自分の意見を伝えて理解してもらうように普段のコミュニケーションが重要だ。言いたいことを的確に伝えることも大切である。折角テストでソフトウェアの欠陥や不具合を発見しても、それを開発担当者に的確に伝えられないとソフトウェアの品質が台無しになる恐れがあるのだ。
最後の3つ目は、どのエンジニアでも必要なスキルとしてよく挙げられるプログラミングスキルだ。どのような意図でプログラミングがなされているのかが理解できなければ、欠陥や不具合を検出することも修正することも不十分になり、ソフトウェアの品質に問題が残ったままになる。このスキルがあることにより、ソフトウェアの品質を高めることができ、場合によっては開発側に改善提案を行えることもあるのだ。